買取店における「査定」と「鑑定」の違いとは?
ブランド品真贋鑑定の基礎知識
「査定」と「鑑定」の違いについて理解しよう!ブランド品真贋鑑定の基礎知識
ブランド品の人気が高まる一方で、巧妙な偽物の流通も大きな問題となっています。お客様に安心して商品を購入していただくためには、買取店のスタッフがブランド品の真贋鑑定スキルを高め、偽物を市場から排除することが重要です。
こちらでは、買取店における査定と鑑定の違い、ブランド品真贋鑑定の基礎知識をご紹介します。よりスピーディーに正確な鑑定・査定をしたいというときは、真贋鑑定サービスを活用しましょう。
買取店における査定と鑑定の違い
ブランド品の買取において「査定」と「鑑定」があります。どちらも商品の価値を見極めるという点では共通していますが、実際には異なる意味を持っています。
こちらでは、それぞれの違いについてご紹介します。
査定:中古品としての価値を見極める
査定とは、中古ブランド品が今、いくらで売れるのか、その価値を見極めることです。査定額は、需要と供給のバランス、商品の状態、市場トレンド、為替レートなどを考慮して決定されます。
顧客が買取を希望するブランド品の状態を細かくチェックし、客観的な基準にもとづいて査定額を算出します。
査定のポイントは以下の点が挙げられます。
状態
- 新品未使用品に近いほど査定額は高くなる
- 汚れや傷、使用感の程度によって査定額は変動する
- 付属品(箱、保存袋、保証書など)の有無も査定額に影響を与える
需要
- 定番人気の商品は需要が高いため、高値で取引されやすい
- 季節や流行によって需要は変動する
- 限定品や希少価値の高い商品は、プレミア価格が付くこともある
販売相場
- 過去の販売実績や現在の市場価格を参考に査定額を決定する
- オークションサイトや中古ブランド品販売サイトなどで、類似商品の販売価格を調査する
これらの要素を総合的に判断し、買取希望の顧客に納得してもらえるような査定額を提示する必要があるでしょう。
鑑定:真贋を見極める
ブランド品の鑑定とは、その商品が本物であるかどうかを判断するプロセスを指します。これは単に商品の価値を査定するだけでなく、その商品の起源、歴史、信頼性を確認することを意味します。鑑定士は専門的な知識と経験を駆使し、偽物を見抜くために様々なポイントを細かくチェックします。
鑑定では、以下の要素が特に重要視されます。
素材
使用されている素材が本物かどうか、品質や質感、重さなども細かく確認します。
製造番号/刻印
刻印の深さや位置、フォント、番号の規則性などから真贋を見極めます。
縫製
ステッチの幅や糸の太さ、縫い目の美しさなど、ブランド特有の技術が使われているかを確認します。
付属品
ギャランティーカード、箱、保存袋などの付属品も真贋判定の重要な要素となります。
これらの要素を総合的に判断することで、鑑定士は対象となるブランド品が本物であるかどうかを高い精度で判断します。鑑定書はその商品の信頼性を証明する重要な書類となり、二次流通市場においても高い価値を持つことになります。
偽物を見抜く!ブランド品真贋鑑定の基礎知識
ブランド品には、その価値を支える確かな品質が存在します。そして、その品質を見極めるためには、いくつかの基礎知識を押さえておくことが重要です。
こちらでは、ブランド品鑑定において特に重要なポイントを解説します。
素材の知識
ブランド品は、そのブランドの世界観を表現するために独自の素材や技術が使われていることが多いです。そのため素材の知識は、真贋鑑定において重要な手がかりになります。
例えば、革製品を例に挙げます。革には様々な種類があり、牛革、羊革、豚革など、動物の種類によってその特徴は異なります。
牛革
耐久性が高く、傷がつきにくいのが特徴です。高級ブランドのバッグや財布に多く使われます。
羊革
柔らかく、しなやかな風合いが特徴です。衣料品や小物に幅広く使われます。
豚革
通気性がよく、水に強いのが特徴です。裏地や靴などに使用されることが多いです。
しかし、同じ動物の革であっても、その品質は産地や加工方法によって大きく異なります。例えば、牛革の中でも、フランス産のカーフスキンはきめ細かく美しいことから高級品として扱われています。
このように素材の種類や品質を見極めることで、そのブランド品が本物かどうかを判断する材料の一つになるのです。
製造番号/刻印の見方
ブランド品には、製造番号やシリアルナンバー、製造国を示す刻印などが施されているケースがほとんどです。これらは一見ランダムな羅列に見えますが、実はブランドごとに独自のルールにもとづいており、このルールを理解することで真贋の見極めに役立てることができます。
例えば、ルイヴィトンのバッグの場合、1980年代から製造番号が導入されており、この番号から製造時期や製造国を特定できます。
製造年 | 刻印 | 読み方 |
---|---|---|
1980年代 | 2桁のアルファベット+3桁の数字 | 左から2つの数字が製造年を、3つ目の数字が製造した月を表している |
1990年代 | 2桁のアルファベット+4桁の数字 | 左から1・3番目の数字が製造した月を、2・4番目の数字が年を表している |
2007年以降 | 2桁のアルファベット+4桁の数字 | 左から1・3番目を週、2・4番目が製造年を表している |
上記のように、製造年によって刻印のルールが変化しています。
しかし、近年では偽物の精巧化が進み、製造番号を正確に模倣した製品が出回っているケースもあります。そのため、製造番号だけで真贋を判断することは危険ですが、製造番号の刻印がブランドのルールと合致しているかを確認することは、真贋を見極めるための重要な要素の一つといえるでしょう。
よくある偽物の特徴
お客様にブランド品を適正に査定し、安心してお売りいただくためには、偽物の特徴を把握しておくことが重要です。高額買取につなげるためにも、以下のポイントを参考に真贋を見極める目を養いましょう。
素材の質感が異なる
本物と比べて革や金属の質感が安っぽく感じる場合、偽物の可能性があります。例えば、革製品なら特有の匂いや触り心地を確認します。金属部分も、メッキの剥がれや変色がないか注意深く確認しましょう。
縫製が雑
縫い目が歪んでいたり、糸の始末が雑な場合は偽物の可能性があります。特に、ブランド品は縫製にも高い技術が用いられているため、細かい部分まで丁寧にチェックすることが重要です。
ロゴや刻印がおかしい
ロゴの字体やサイズ、刻印の深さや位置が本物と異なる場合は偽物の可能性があります。近年は精巧な偽物も多いため、公式サイトと比較するなど、注意が必要です。
重量が異なる
本物と比べて、異様に軽かったり、重かったりする場合は、偽物の可能性があります。偽物は、素材が異なる場合が多いため、重量に差が出ることがあります。
付属品に違和感がある
箱や保存袋の質感が悪かったり、ギャランティーカードの記載内容に誤りがあったりする場合は偽物の可能性があります。これらの付属品も、真贋を見極めるうえで重要な手がかりとなります。
上記以外にも、偽物の特徴は様々です。少しでも違和感があれば、経験豊富な鑑定士に相談するなど、慎重に判断するようにしましょう。
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