【買取店向け】ブランドアパレル鑑定のコツと効率化するサービス活用術

タグの確認

ブランドアパレルの鑑定において、タグの確認は非常に重要です。なぜなら、タグにはブランドのロゴ、製造国、素材など、本物であることを示す情報が凝縮されているためです。偽物はこれらの情報が欠落していたり、誤っていたりすることが多いため、タグを注意深くチェックすることで真贋を見極めることができます。

タグ確認では、以下のポイントに注目しましょう。

ブランドロゴのフォントや印字

正しいフォント、サイズ、配置になっているかを確認しましょう。

製造国表記の確認

本来そのブランドが製造している国と一致しているかを確認しましょう。

素材表記の確認

素材の表記が正しいか、また表記と実際の素材感が一致しているかを確認しましょう。

洗濯表示の確認

洗濯表示の内容がブランドの基準に沿っているかを確認しましょう。

タグの素材や縫製

タグの素材や縫製がしっかりとしているかを確認しましょう。

これらのポイントを踏まえ、不自然な点がないか本物のタグと比較するなどして、徹底的に確認することが重要です。

縫製のチェックポイント

ブランド品はそのブランドの厳しい品質基準をクリアした工場で生産されているため、縫製が非常に丁寧です。そのため、縫製をチェックすることで偽物を簡単に見抜けるケースがあります。特に以下のポイントに注意して確認してみましょう。

縫い目の幅

均一な幅で縫われているか、歪みがないかを確認しましょう。

縫い目の始点と終点

糸の処理が丁寧に行われているかを確認しましょう。

糸の色

使用されている糸の色がブランドやアイテムごとに決まっている場合は、正しい色を使用しているかを確認しましょう。

縫製のパターン

ブランドやアイテムごとに、縫製のパターンが決まっている場合があります。正規品と比較して、違いがないかを確認しましょう。

縫い目の強度

縫い目が弱く、すぐにほどけそうになっていないかを確認しましょう。

例えばルイヴィトンのバッグの場合、以下のような特徴があります。

• 縫い目は細かく、均一な幅で縫われている
• 糸の始末が丁寧で、糸の飛び出しがない

これらの特徴と異なる場合は、偽物の可能性が高いといえるでしょう。

素材のチェックポイント

ブランド品は、素材にも強いこだわりを持って作られています。長年愛用できる品質のよさも魅力の一つですが、偽物は素材へのこだわりが薄く、見劣りしてしまうことが多いです。素材のチェックポイントとして、以下のような点に注目してみましょう。

生地の手触り

本物はしっとりとなめらかで、重厚感があるものが多いです。

革の質感

独特の光沢やシワの入り方、均一な模様であるかを確認しましょう。

金具の素材

安っぽく変色しやすい素材が使われていないか確認しましょう。

例えば、ルイヴィトンのバッグによく使われているモノグラム・キャンバスは、PVC加工が施されたキャンバス地が使用されています。本物はコーティングが均一で、手触りが少しざらっとしています。しかし偽物は手触りがビニールっぽかったり、プリントが粗く剥がれやすかったりする特徴があります。

また、革製品の場合、本物は使い込むほどに味わいが増し、独特の光沢が出てきます。偽物は最初から不自然な光沢がある、または革が薄く安っぽいものが多いでしょう。

金具部分も本物は重厚感があり、変色しにくい素材が使用されています。偽物は軽くて質感の劣るものが多く、すぐに変色してしまうことがあります。このように素材を細かくチェックすることで、偽物を見抜く確率を高めることができます。

付属品の確認

ブランド品には商品本体だけでなく、様々な付属品が付いている場合が多くあります。付属品の状態や有無を確認することで、真贋判定の精度を高めることが可能です。

ギャランティカード

製品保証書のようなものです。ブランド名や製品情報、販売店情報などが記載されています。

保存袋

商品を保管するための袋です。ブランドロゴや素材、縫製などが重要なチェックポイントとなります。

箱

商品を収納するための箱です。素材や印刷の質、ロゴの位置やフォントなど、細部まで確認する必要があります。

その他

ブランドや商品によってはタグ、ショルダーストラップ、チャーム、冊子などの付属品が付いている場合があります。

これらの付属品は、本物であればブランドイメージを損なわないように素材やデザイン、作りなど細部までこだわり抜かれています。そのため、付属品の状態を確認することで商品本体の状態と併せて、真贋判定の精度を高めることができます。

例えば、以下のような状態であれば偽物の可能性があります。

• 付属品がない、または付属品の状態が悪い
• ロゴの印刷が雑、またはロゴのフォントや位置がおかしい
• 素材が安っぽく、作りが粗い

このような状態が見られる場合は、注意が必要です。

鑑定アプリ：画像解析による真贋判定サポート

近年、スマートフォンのカメラで商品を撮影するだけで、真贋判定のサポートをしてくれる鑑定アプリが登場しています。これらのアプリは膨大なデータにもとづいて開発されたAIが搭載されており、画像解析によって偽物の特徴を検出できます。

鑑定アプリのメリットは、手軽に利用できる点にあります。買取店では仕入れの現場でも手軽に利用できるため、効率的に業務を進めることが可能になります。

専門会社への外注：経験豊富な鑑定士による高精度な鑑定

鑑定の精度を重視したい場合は、専門会社に鑑定を依頼するという方法もあります。専門会社には長年の経験と豊富な知識を持つ鑑定士が在籍しており、肉眼による細かな観察や専門機器を用いた鑑定など、多角的な視点から真贋判定を行います。

画像鑑定と実物鑑定の2種類があり、それぞれ使い分けることができます。

専門会社に鑑定を依頼するメリットは、何といってもその精度の高さにあります。鑑定書を発行してもらえる場合もあり、買取店は顧客に対して商品の信頼性を示すことができます。

このように、鑑定アプリや専門会社への外注をうまく活用することで、買取業務の効率化とより正確な鑑定を実現できます。